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新選組の刀

新選組の刀

しばらく途絶えていた武ログを復活します。
今までの武ろぐは女将や電師が書いていましたが、今後は一夢庵の大旦那か手代が書かせていただきます。

一夢庵は今は京都の壬生にあります。創業の地は北山で、東山三年坂、嵐山、京都駅、奈良猿沢池とたくさんお店を出している時期もありました。その後三条烏丸、間之町御池、四条河原町柳小路と転々として、今は壬生のはずれにあります。壬生と言えば新選組で有名な壬生寺や八木邸・前川邸があります。そこからは少し離れている場所です。今はお店がないので、イベントか、旧前川邸・小田原城あたりでうちのお菓子は見つけて下さいね。

さて、今日3月10日(旧暦)は壬生にゆかりのある事件が起きた日でした。京都に来た近藤勇らですが、いろいろあって江戸へ帰ることを命じられます。そこで京都守護職の松平容保に、京都に残って警備をしたいと嘆願書を出した日のようです。近藤勇の「志大略認書」によると、

以下引用

三月十日差出候
  奉歎願候趣意
今般外夷切迫之儀ニ付世上混乱乍恐
上京之上
天朝ヲ奉御守護候者勿論并ニ
大樹公御警衛以ツ而神州之穢ヲ清浄セんカ為
御下向之後勅ニ基キ攘夷仕候同志一統之宿願御座候然ル処
大樹公御下向無之ニ一統東帰可致旨被仰付承知奉畏候併シ東帰之上直様斬夷致候儀候ハ大
悦至極ニ御座候得共平ニ退去之儀一統不忍処候間何卒
大樹公 御下向迄御警衛仕度志願候間乍恐此迄も密ニ御城外夜廻り仕度寸志之御警衛申上
候愚意御酌取被成下
御下向相成候迄銘々退去延引之程御許容相成候ハヽ難有仕合御座候元より毛塵之私供申上
候も恐入候得共此迄之御厚命徹心魂難有奉存候候間捨命報国之心願候若シ御日延御聞済不
相叶ハ又候隠身浪々身相成
天朝并ニ大樹公之奉御守護攘夷可仕候何卒愚意之趣御取次被仰上度候仍而連名ヲ以奉願上
候以上
                   浪士
                    芹 澤  鴨
                    近 藤  勇
                    新 見  錦
                    粕谷 新五郎
                    平 山 五 郎
                    山 南 敬 介
                    沖 田 総 司
                    野 口 健 司
                    土 方 歳 三
                    原田 佐之介
                    平 間 十 輔
                    藤 堂 平 介
                    井上 源三郎
                    永 倉 新 八
                    斉 藤  一
                    佐伯 又三郎
                    阿比留鋭三郎
                 右拾七人
三月十日会津公江差出シ候

以上『鶴巻孝雄研究室』にあるhttp://www006.upp.so-net.ne.jp/tsuru-hp/index.htm文章を引用させていただきました。

ということで、将軍の警備に来たのに、将軍が来る前に帰りたくないんで、京都に残って将軍や天皇を警備し、攘夷をしたいというお願いを京都守護職松平容保に出した日が今日だったのです。

さて、先日から刀剣が話題になっていますので、新選組の刀剣の話も少々。

新選組隊士の有名な刀といえば真っ先に思い浮かぶのが近藤勇の長曽根虎徹、土方歳三の和泉守兼定、沖田総司の菊一文字則宗ですね。

長曽根虎徹はどっかできいたことがある言い回し「今宵の虎徹は血に餓えている」がありますが、これって出典をご存じの方いらしたらぜひ教えて下さい。長曽根虎徹はニセ者だらけで、近藤さんのもニセ者説もありますね。ニセ者とはいえ源清麻呂だったとも言われていて、こちらも切れ味で有名な刀だったようです。

和泉守兼定ですが、会津の十一代目兼定が京都に来たときに西洞院竹屋町の三品近江守のところで修行したとも言われていて、そこで作られたもののようです。いま土方歳三資料館にあるのは十二代目のもののようです。
友達に十八代目くらいの兼定くんがいますが、こちらは会津ではなく美濃の関の方に代々いたようなんですが、今度詳しく聞いておきます。

菊一文字則宗は沖田の刀で有名ですが、実際はとても高価な刀で、小説だけの話ではと言われています。実際には大和守安定と加州清光は確実に使っていたようですね。

刀剣武家ようかんもこのラインナップから出す予定が、皆さんからのご要望で少し違った物になってしまいました。機会があればこのへんも登場するかもしれません。

それでは、また!